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プログラムの詳細及び講師のご紹介

今大会のプログラムの詳細及び講師をご紹介いたします。

2日目は、実践に役立つ5つのワークショップを準備しています。

​ご期待ください!

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基調講演

「21世紀のニッチを探そう」

竹内 一夫 先生

【講演概要】

 MSWとして医療の世界に足を突っ込んで、あっという間に54年経ちました。この間、医療を取り巻く環境は様々に変化してきました。それに伴いMSWとして担うべきと考える業務内容も変化してきました。20世紀末から21世紀初頭にかけて、社会福祉基礎構造計画、社会保障構造改革が実施されるにつけ、患者の自己決定権の遵守、患者中心の医療の実現等が、大命題として取り上げられました。それが実体としてすべての医療現場で実現されたとは言えない状況の中ではありますが、MSWとしては是非とも貫徹しなければならない課題であります。加えて我が国でもこの時期はネット環境が整い、医療についても、福祉についも情報収集が簡単に出来るようになり、正しい情報を利用者さんに持ってもらうように、情報の取捨選択についてのノウハウを提供する必要性が出てきました。

 医療の世界ではさらに、DPC/PPS、クリニカルパスの導入というMSWの仕事に大きな影響を与えたシステムの変更がありました。MSWの先達も、国民皆保険や老人医療無料化などの大きなシステム変更の影響を受けていました。彼らは、このような大きな流れの中で、常に自らのニッチ(生物学的に適応していける場所:MSWにとっては、利用者にその時代にどうしても必要とされる支援、それを実施するMSWが拠って立つ論拠)を見つけ出してこられています。だからこそ我々が今存在できているのです。

 ならば、2022年、我々はどこにMSWとしてのニッチを見つけ出すのか?皆様方と共に考えてみたいと思います。

​シンポジウム

「皆で語ろう!!

 医療ソーシャルワーカーの未来~それぞれの世代が  

 感じていること~」

座 長

大垣 京子 氏

武田内科 医療ソーシャルワーカー

シンポジスト 金蔵 常一 氏

アップルハート柏の森ケアプランセンター 介護支援専門員

シンポジスト 長嶋 史門 氏

小倉記念病院 医療ソーシャルワーカー

シンポジスト 坂口 華加 氏

夫婦石病院 医療ソーシャルワーカー

【概要】

 本シンポジウムは、医療ソーシャルワーカーの未来について、登壇者とフロアの皆様と一緒になって、ワイワイと賑やかに、大いに語り合う機会にしたいと思います。

座長には、現在もMSWとして活躍し続ける大垣京子さんをお迎えしました。シンポジストには、それぞれのステージで躍動する年代の異なる3名を迎えています。シンポジストの報告では、キャリアを積み重ねるうえでの課題や、MSWとしての魅力・アイデンティティについて率直な思いをご報告いただく予定です。ご参加の皆さんには、報告やディスカッションを通して紹介された、MSWの課題や魅力を「自分ごと」として感じて頂き、MSWの魅力を再認識することで、きっと元気になっていただける事でしょう。こうご期待下さい。

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ワークショップ① キャリアラダー

「ソーシャルワークマインドで紡ぐキャリアラダーを
​ 作成しよう」

静岡福祉大学 社会福祉学部 福祉心理学科 教授

楢木 博之 先生

【講演概要】

 診療報酬に社会福祉士が位置づけられて16年が経過します。私たちは、臨床を通じての個々の成長だけでなく、計画的な育成、部門としての成長も求められるようになりました。後輩の成長を支えたいけど「指標を示せない」「ソーシャルワーカーに大事なキャリアって何だろう」「自分のキャリアにも悩んでいる」など悩みは多いと思います。

 普段は語りづらい理想や不安を楢木先生や九州の仲間と共有しながら、ソーシャルワークマインドで紡ぐキャリアラダーを一緒に作ってみませんか?

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ワークショップ② ソーシャルアクション

「MSWの現場からソーシャルアクション実践を設計する

 ~NPO職員の実践事例を補助線にして~

横山 北斗 先生

NPO法人Social Change Agency 代表理事

【講演概要】

 ソーシャルアクションと言っても「何をしていいか分からない」、「院内の業務も多く、  ハードルが高い」などと感じていませんか?

 今回のワークショップでは、「ひとりのクライアントとの関わりの中にミクロの課題を  メゾ・マクロに繋げていくヒントがある」という前提に立ち、ご自身が身を置く実践現場において、でき得るソーシャルアクションについて考えるきっかけをご参加のみなさんと持たせていただきたいと考えています。

 「地域へ出たい、アクションをおこしたい」と言った気持ちを持たれているみなさまのご参加をお待ちしております。

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ワークショップ③ 意思決定支援

「意思決定支援~ソーシャルワーカーにできること~

桜井 なおみ 先生

キャンサー・ソリューションズ株式会社

【講演概要】

 近年医療ソーシャルワーカーは早期から介入を開始することが多くなってきており、チーム医療の中でも相談援助技術の専門職として意思決定支援の能力を求められるようになってきています。

 このワークショップでは、講義や事例検討を通して意思決定支援について学び、考え、意見を交わし、明日から皆さんが意思決定支援を行なう際に大切にしてきたいものを見つけて頂けるような時間にしたいと思っています。

 実際に患者さんの立場を経験された桜井先生の体験談、患者さんの立場から見た支援者へのメッセージなども聞かせて頂ける貴重な機会でもありますので、みなさんぜひ私たちと一緒に学びましょう。

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ワークショップ④ 援助技術

「ナラティヴ・アプローチ入門」

荒井 浩道 先生

駒澤大学 文学部 社会学科 社会福祉学専攻 教授

【講演概要】

 このワークショップでは、ソーシャルワークの新しい支援方法である“ナラティヴ・アプローチ”について学びます。

ナラティヴ・アプローチは、クライエントが紡ぐ“物語”や“語り”に注目します。

 そして“言葉”を、“メス”ではなく、“包帯(ほうたい)”のように使うことで、“結果としての問題解決”を目指す方法です。とくに、通常の支援には馴染まない“困難事例”とよばれるクライエントに対して有効です。ワークショップでは、“無知の姿勢”、“専門性の鎧を脱ぐ”、“余白づくり”、などのナラティヴ・アプローチの基本的考え方や技法について解説します。

 また、演習を多めに行うことで、ナラティヴ的面接技法について体験的に学習します。

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ワークショップ⑤ 退院支援

「効果的な退・転院支援」

林 祐介 先生

日本福祉大学 社会福祉学部 社会福祉学科 准教授

【講演概要】

医療ソーシャルワーカー(MSW)の専門性を活かしつつ、効果的な退・転院支援を行うためにはどうしたらいいのか悩みを持ちつつ、支援を行っている方が少なくないのかなと思います。MSWは医療機関と地域をつなぐ重要な役割が期待される一方で、病院組織の一員として限られた時間で支援しなくてはならない現状があります。そのような状況下で、ジレンマを感じる場面が多々あると考えます。加えて、少子高齢化や家族関係の希薄化が進行し、保証人不在者をはじめとする身寄りのない患者の支援に課題を感じる場面もあると思います。

退・転院支援を行う中で、MSWの専門性や大事にしないといけないものは何か?このワークショップを通して、皆さんと一緒に考えていけるような機会にできればと思っています。さらに、身寄りのない患者へのMSWとしての関わり方や支援の実際などを通じて、今後求められている退・転院支援のあり方について考えるためのきっかけになれば幸いです。

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